FTXの元CEOであるサム・バンクマン=フリード被告について、3週間以上にわたる証人陳述が終わりました。
フリード被告は顧客資産の使用について合法と認識していたそうです。
7つの起訴容疑を抱えており、判決では懲役100年を超える可能性があります。
フリード被告の近況を見ていきましょう。
要点
・フリード被告は顧客資産使用の違法性を認識していなかった
顧客資産使用を合法と思っていたという、フリード被告の衝撃的な陳述が報じられています。判決では懲役100年を超える可能性もあり、今後の動向から目が離せません。
フリード被告に関する証人陳述が終了
COINTELEGRAPHは27日、フリード被告に関する証人陳述の終了を報じています。
証人陳述は4日に始まっており、疑惑の真相が注目されていました。
ここではFTXやアラメダリサーチの元従業員、専門家などが証言しています。
加えてフリード被告本人も陳述しました。
Inner City PressはX(旧Twitter)公式アカウントで、裁判所からの報告として証人陳述の内容を公開しています。
証人陳述ではフリード被告の数々の行動が証言されました。
たとえばFBIエージェントのマーク・トロイアーノ氏は、フリード被告がメッセージングアプリを通し、300以上のグループに関与していたといいます。
さらにフリード被告の元代理人である弁護士のクリスタル・ロール氏は、2022年11月に同被告がFTXの資産を当局に移転させたことを語りました。
このようにフリード被告の行動が、事細かに明かされています。
今後もFTX元CEOの疑惑について、さまざまな証言があるでしょう。
顧客資産使用の違法性を認識せずか
フリード被告は法廷で、FTXの預金使用について合法と考えていたことを明かしました。
Inner City Pressによる裁判所からの報告は、同被告の決定的な証言を公開しています。
弁護士のマーク・コーエン氏はフリード被告に対し、アラメダリサーチを通じたFTXの顧客資産の使用を合法と考えていたかと質問し、同被告はそのとおりと答えました。
フリード被告には、FTXの顧客資産をロンダリングするため、ノースディメンション社を設立した疑惑があります。
また顧客資産を、アラメダリサーチを通して投資に用いたとされます。
顧客資産の不正流用は違法行為なので、フリード被告の悪意を疑う人もいるでしょう。
同被告が違法性を認識していなければ、経営者として致命的です。
フリード被告は全7件の罪状に対し、無罪を訴えています。
しかし2024年3月からの2回目の裁判では、5件の罪状が新たに加わる見通しです。
フリード被告の疑惑は深まるばかりで、事件の解決には時間がかかるでしょう。
フリード被告には懲役100年以上の可能性
2023年10月29日時点で、フリード被告には7件の罪状があります。
すべて有罪なら、懲役100年以上の可能性もあるのです。
罪状にはFTXからアラメダリサーチへの顧客資産の流用、FTXの出資者に対する詐欺、マネーロンダリングなどがあります。
資金管理が不健全だったため、多くの容疑が有罪になるかもしれません。
今回の裁判では、FTXの経営破綻の原因が争点です。
フリード被告による詐欺行為か、経営上のミスなのかで、判決内容が変わるでしょう。
しかし実際は、顧客資産の流用を合法と認識していたように、非常識と思われる証言が見られました。
以上から裁判所への心証は悪く、有罪の可能性が考えられます。
フリード被告は多くの罪で無罪を主張していますが、判決内容によっては残りのすべての人生を刑務所で過ごすでしょう。
まとめ
フリード被告は、FTXのCEO在任時のずさんな資金管理が原因で、さまざまな罪に問われました。
顧客資産の流用に加え詐欺、マネーロンダリングなどの罪状を抱えています。
今後の裁判では新たな罪状を問われるので、疑惑の解明には時間がかかりそうです。
フリード被告はFTXの顧客資産の流用を合法と認識していたように、経営者とは思えない証言をしました。
一方で、あらゆる罪状について無罪を主張しています。
フリード被告には、いかなる判決が下るのでしょうか。
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